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江戸三名桜② [寫眞歳時記]

江戸三名桜の二つ目は〜円照寺「右衛門桜」〜北新宿の閑静な住宅地の中です。

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平安期の京で宮仕えをしていた柏木右衛門なる男が時の皇女と深い仲になってしまう。身分の違いから武蔵のこの地に流された彼は、その後、皇女が彼の子供を産んだ事を知る。京から桜の苗木を取り寄せ、右衛門はまだ見ぬ我が子の成長を託し、大切に育てた。月日流れるも京に戻る夢叶わず、病に倒れた彼は、花舞い散るこの桜木の下で涙を流しながら息を引き取ったと云う。いつしかこの桜は「右衛門桜」と呼ばれ、長年に亘って、村人達の手によって育て繋がれ、江戸期には三名桜のひとつとして讃えられた。
本堂の手前に枝垂れ桜が満開となっていた。但し、この桜は「右衛門桜」ではない。伝説の桜木の後に、新しく福島・滝桜の苗木を植えたものらしい。約一千年昔の話であるので、真偽のほど以前に、往年の浪漫に身を任せ、この桜に想いを寄せる方が楽しい。

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参道の右側に小さな桃の木が植えてあり、こちらも満開だった。(どうも、桃と山桜の判別がつかないのだが、多分、桃の花だと思うのだが...)紅白の目出度いコントラストが好きだ。

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帰宅してから、判明したのだが、『右衛門桜は生きていた!』・・・なんだか珍獣を発見した特番みたいだが、植え継がれた3代目が、本堂左奥の墓地の入口に、ひっそりと移植されていたらしい。
若木のうえに、こちらはまだ三部咲き位だったので、不覚にも雑に1枚シャッターを切っただけだった^^;

たぶん「伊右衛門桜」
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一千年の想いは静かに息づいていた

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JUNKO

これはまたあでやかな色合いの桜ですね。見事です。
by JUNKO (2020-03-28 15:11) 

つむじかぜ

北の大地の見頃は、まだ先ですよね。
一足お先に愉しませてもらってます^^
by つむじかぜ (2020-03-29 02:31) 

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