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初小川【うなぎ・浅草】 [江戸グルメ応援歌]

茹だるような暑さの季節〜少々値段が張っても喰いたくなってしまう・・・『鰻』

浅草界隈に江戸前鰻の銘店は多いが、最近の小生のお気に入りは此処だ[exclamation×2]


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『初小川』・・・雷門が目と鼻の先にも関わらず意外と閑静な通りに面して、凛として佇む小粋な老舗である。実は以前は此処から至近の『色川』に通っていた。一時はTVにもよく顔を出していた江戸っ子気質の親父に怒鳴られながら食す絶品鰻は、M的快感も伴って唯一無二の代物だったが、7年前に単身赴任から帰った時には、その名物職人は天に召されていた。そして跡を継いだ未亡人と娘さんが切り盛りし、下町グルメブームも手伝って店は更に大繁盛していた。昼営業のみに変更した上に常に長蛇の列という状況で、途方に暮れた行列嫌いの小生が偶然に入った店が『初小川』なのだ。

雑然とした店内に誰もが一瞬たじろぐかも知れない。レトロ感というよりも、昭和初期の気軽な食事処がそのまま残っているのだ。

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手前に火鉢を囲んだカウンターと小上がり、奥の座敷で10人も入ればいっぱいの広さだ。壁の至る所には、安っぽい芸能人の色紙ではなく、相撲取りの手形やら歌舞伎のポスター、無数の千社札が貼られ、三社祭の提灯から祭り道具が無造作にに陳列されている。そしてお品書きは当然に筆書きだが、外国人向きにしっかり英語表記もあるのが微笑ましい。まさに「開国直後の東京」の風情なのだ[ぴかぴか(新しい)]
実際の創業は明治40年。それ以来100年以上に亘り継ぎ足している割下と三代目主人が捌き焼く鰻、絶妙の炊き具合の米が織りなすハーモニーが美しい重箱に詰められて、それを私と同年代の粋な女将が運んで来てくれる。

うな重(上)4,300円
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美しさより「愛おしさ」を感じる

お吸い物(肝入り)なんと50円[exclamation&question]
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品切れが多いが運が良ければ食える「肝焼き」も絶品
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少々辛めのタレは好みの分かれる処だろうが、下町育ちの小生には申し分の無い味付けだ。一子相伝の焼きと蒸しから生み出される、皮のカリカリ感と身のフワ感も絶妙だ。何よりも、ご主人と女将そして4代目修行中と思しき息子による家族で代々守り抜いてきた江戸前の粋が今も感じられる風味が素晴らしい。値段の高騰ゆえに、鰻屋の敷居が益々高くなって来ているが、この店で食べる鰻の幸福度と安心感は格別なのである。

ご馳走様でした[わーい(嬉しい顔)]
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ゲリラ豪雨と強烈な日照りが繰り返される東京にいるとなんだか
たっぷり蒸された後にカラッと焼かれるウナギの気分になったりして[ふらふら]


 [かわいい]夏にピッタリ[かわいい] 
このMV好きです



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コメント 4

JUNKO

ムード満点のウナギ屋さんですね。
by JUNKO (2022-07-15 16:46) 

青山実花

鰻も美味しそうですし、
お見せの内観、外観も素晴らしいですね^^
行ってみたいです。
by 青山実花 (2022-07-16 08:12) 

つむじかぜ

> JUNKO 様
まさにお江戸でございます^^
by つむじかぜ (2022-07-17 01:12) 

つむじかぜ

> 青山実花 様
味と雰囲気の両方を愉しめるお店です^^
by つむじかぜ (2022-07-17 01:15)