東京カテドラル〜雑司ヶ谷の一日〜 [寫眞歳時記]
雑司ヶ谷の一角によく通うスポットがある。
不熱心な浄土真宗門徒である小生は、神社では柏手を打ち教会ではアーメンを唱える極めて典型的な日本人である。特に教会内部の凛とした厳かな雰囲気が好きだ。和風建築である神社仏閣は木の温もりを包含するが、洋風建築を基調とした教会には石の冷気を放出する。俗世間の煩わしさから離れたい時など、その空間の冷涼さが頭を冷やし身を引き締めてくれる気がして、何度となく通ってしまうのだ。
御茶ノ水のニコライ堂と文京区関口の東京カテドラルは小生の定番スポットだ。特に後者は、建築物としての壮大さと奇抜さに目を奪われて以来、お気にりなのだ。更に教会の向かいには、結婚式場としても有名な椿山荘と素敵な園芸ショップ、現在は建て替え中だが野間美術館があり、この一角だけで半日を有意義に過ごせるのである。(年末の写真も交えてご紹介)
正式には『東京カテドラル聖マリア大聖堂』と呼ぶ。丹下健三の設計により1964年に竣工した。美術館かコンサートホールと思しきおよそ教会とは見えない奇抜なデザインだ。
まるで銀色の怪鳥が翼を広げ、今まさに飛び立たんとする姿に見える。不謹慎ながら「進撃の巨人」のエレンが最終進化した空飛ぶ巨人を連想してしまう。
全ての教会での礼拝は原則自由である。異教徒でも内部への出入りに制約はなく、観光地の寺社のような拝観料もお布施・賽銭の類いも必要ない。そして東京カテドラルも例外ではなく、その聖堂に足を踏み入れた途端に別世界が待っている。
一般の入口はこの正面右側にある。(内部の写真撮影は厳禁な為、公式資料から引用)
コンクリート打ちっ放しの壁が聳え立ち天頂で結ばれる。華美な装飾を排した祭壇に柔らかい光が降り注ぐ。清冷な空気が気持ちを引き締め、神の存在を肌で感じさせるような構造だ。偶然ミサの最中などに訪れると、信心薄い小生でさえ自然と祈りを捧げ十字を切る。心が解き放たれたように気持ちが軽くなって行く気がする。
礼拝の後には通りを渡って『グリーンショップ・音ノ葉』へ。この園芸ショップは管理の行き届いた草花・苗木が多く販売されており、カミさんもお気に入りだ。小生はチューリップやダリアの球根などをたまに購入するが、一番の目的はこのお店が併営する『oto no ha Cafe』というレストランだ。オーガニック野菜・果物のみを使用した食事が、礼拝帰りの爽快な身体になんと馴染むこと この日の昼食はチーズハンバーグと苺のロールケーキじゃ
2023-01-25 03:54
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コメント(4)
“東京カテドラル聖マリア大聖堂” 一度だけ足を踏み入れたことが…!
私の事ですから?たぶん “ご招待” でのコンサートだったかと?w
つむじかぜ さんは相変わらず贅沢でいらっしゃる♪ ( ̄¬ ̄*)ジュル...
by Labyrinth (2023-01-25 11:29)
ケーキがとても美味しそうです。
by ゆうみ (2023-01-25 20:45)
> Labyrinth 様
甘美なるものとスイーツには常に貪欲でありたい爺いなのです^^;
by つむじかぜ (2023-01-27 03:18)
> ゆうみ 様
苺と生クリームの組み合わせを考えた人は神だ!
by つむじかぜ (2023-01-27 03:20)