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「国立天文台」と「天命反転住宅」 [寫眞歳時記]


久しぶりに三鷹方面まで足を延ばす。

完全文系体質の小生は星空に想いを馳せるが、天文学は門外漢だ。三鷹市の国立天文台は日本の天体研究機関の中核であり関係者以外立ち入り禁止なのだが、創設時の施設などが一部開放されている。天体マニアというよりレトロ建築好きとして、これは放っておけない。

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さすが国立[がく~(落胆した顔)]広大な森林公園の中にいかにも研究所風の近代的な建物が並び、古い施設のみが見学コースとして開放されている。ちびっ子野球で賑わうグラウンドの脇に小さな天文台がポツンと建っているのがいかにもで微笑ましい。「毒蛇注意」の看板があるほど深い森もあるが、日本の天文学を支えて来た歴史的な施設を巡ってみる。

第一赤道儀室(大正10年竣工)
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大赤道儀室(大正15年竣工)レンズはやはりカール・ツァイス製だ[exclamation×2]
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アインシュタイン塔(昭和5年竣工)
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旧図書庫
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ゴーチェ子午環室(大正13年竣工)
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太陽電波望遠鏡
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天文学といえば一般人の生活には関連なさそうに思えるが、元々は正確な暦を得るための学問でもあった。美しい星空をぼぅ〜と眺める小生のような凡人らの為に、コンピューターも無い時代から途方も無い手作業で星と悪戦苦闘した天才達がいるのだ。そして今や人類は、最新のテクノロジーにより宇宙の起源にまで迫ろうとしている。「神が宇宙を創造した」ことで良いではないかと呑気に考えてしまう小生だが、人間の飽くなき探究心がいずれ行き詰まったこの世界に新たな希望を呼び起こすに違いないと、100年前の天文台を眺めながら思ってしまう。



国立天文台を跡にし、少し歩くと少々異質な小宇宙みたいな建物に出会える[目]

三鷹天命反転住宅In Memory of Helen Keller〜
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荒川修作+マドリン・ギンズによる世界で最初に完成したと「死なないための住宅」である。14色の極彩色に彩られた9世帯の集合住宅は、「与えられた環境・条件をあたりまえと思わずにちょっと過ごしてみるだけで、今まで不可能と思われていたことが可能になるかもしれない」=天命反転をテーマにしている。「ヘレン・ケラーの為に」と謳われているように、人間の可能性を秘めた建築物なのだそうだ。先に訪れた天文台とは全く仕様も目的も異なるが、どちらも人間が最期に辿り着く解答を持っているような気がしてしまった。

...などと宇宙的に考えながら、深大寺そばを啜る凡人つむじ風でした[ダッシュ(走り出すさま)]
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Labyrinth

またしゃしゃり出るLabyでございます。(^_^ゝ
お友達がここにお勤めでしたので十数年前?見学させて頂きました。
こちらのお写真拝見して、凄い所だったんだな~と改めて実感…?w
天ぷらそば も美味そ~ですね。( ̄¬ ̄*)ジュル...
by Labyrinth (2023-02-06 15:14) 

つむじかぜ

> Labyrinth 様
実は天ぷら蕎麦の後、かけそばを追加してしまいました^^;
深大寺門前の「湧水」という銘店でした。
by つむじかぜ (2023-02-07 01:50) 

JUNKO

14色の極彩色の住宅始めて見ました。素敵ですね。
by JUNKO (2023-02-07 19:39) 

つむじかぜ

> JUNKO 様
ちょっと住んでみたい誘惑に駆られました^^
by つむじかぜ (2023-02-08 01:43)