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鈴木愛理〜BUONO!の軌跡〜 [偏愛カタルシス]

ベタ惚れだった唯一のアイドル・グループ『 BUONO!』ハロプロ所属の℃-uteとBerrys工房からの選抜メンバーで結成された特別ユニットだった。

嗣永桃子、夏焼雅、鈴木愛理の3人は、母体グループの活動の傍ら、楽曲発表とコンサートを繰り返し、アイドルとは一線を画したロック指向のサウンドと歌唱力の高さで、一部の熱狂的なファンを掴みながら、2017年に活動を完了した。そして母体の2グループも解散し、メンバーは各々の道に進んだ。

AKB等を含む集団アイドルグループには、「卒業」がつきものであり、彼女達の芸能界での「個の真価」を問われるのは、ここからである。多くの者は、女優業かバラエティーの世界に進み、大半は知らぬ間に第一線から2流タレントに落ちこぼれるか、「結婚」を理由に引退となるのが定番である。まして、ソロ歌手を目指す者は少ない上に、その生存率も極めて低い。昭和歌謡を知る小生としては、「卒業後」に一流を極めたのは、工藤静香(おニャン子クラブ)と篠原涼子(東京パフォーマンスドール)ぐらいしか思い付かないのだが。

バラエティーで人気を博した嗣永はキッパリと芸能界を引退、「歌が好き」だった夏焼は自己のユニットを立ち上げるが鳴かず飛ばずの状態のようだ。メンバー最年少の天然娘・鈴木の行く末を、爺ィは一番案じていたが、彼女は流石だ・・・マイペースでにこやかに歌い、光り輝いていた[ぴかぴか(新しい)]

昨年末から、某ユーつべの「THE FIRST TAKE」というチャンネルをたまに視聴している。一流どころのミュージシャンが、生歌・生演奏の一発録音に挑戦する企画だ。半端な演奏者では、それこそ一発で馬脚を露わす企画だが、そこに我が娘・愛理が出演しているのではないか、しかも大御所・鈴木雅之とのデュエットで[るんるん][るんるん][るんるん]





久しぶりに持ち前の美声を聴かせてもらった。人気アニメの主題歌らしいのだが、ソロパートでの歌唱はなく、鈴木雅之をサポートする立場ながら、BUONO!時代からの得意技であるユニゾンのハモリは更に磨きがかかり、音程の破綻は皆無、伸びやかなハイトーンが美しい。もはやアイドルと呼ぶ者がいるであろうか。
BUONO!結成時は中学生。歌の熟練度では、先輩二人の後塵に拝したが、逆に音感の良さはピカイチを感じさせ、突き抜ける高音と能天気な愛くるしさに、爺ィは我が娘を見守る想いで応援したのだった。


では、BUONO!のデビュー曲をライブ映像(2009年)で[どんっ(衝撃)]




幼気な中高生をボンテージ姿にさせ、生バンドをバックにロックを無理やり歌わせるという、ハロプロ親父達の無謀な企画を、彼女達は必死に練習し、やり遂げたのだ。当時は、まだ文化祭レベルのパフォーマンスかもしれないが、ライブはダンス主体で、歌は口パクというアイドルの定義をぶち破り、期待以上の成果を出した最初のグループなのだ。この生演奏をバックにしてのライブ活動が、年を経るごとに成長途上の彼女達を鍛え上げ、遂にはアイドルでは到達し得ないロックの女神達へと変貌させて行った。とりわけ、末っ子扱いだった鈴木愛理の進化は目覚ましく、天賦の才を発揮し始めた彼女は、歌唱・ダンス共にユニットの中心になって行く。

涙、涙、の2017年BUONO!解散ライブ[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)]




2016年に初の武道館ライブを敢行、そして翌2017年5月のBUONO!の集大成とも言うべきLast Liveは、百戦練磨のベテランとも見まごう貫禄と熱狂を醸し出した。どちらのライブもBlue-ray化されているが、武道館版は音源のみのCD付きだ。アイドルグループではあり得ない、1流アーチスト並みの扱いである。長年連れ添ったレディスのバックバンド「ドルチェ」の高い演奏力とBUONO!3名のプロたるパフォーマンスが渾然一体となった後年のライブは、アイドル史上の歴史に残る傑作ばかりだ。とにかく、愛理の笑顔は絶品モノで、演技であろうとなかろうと、こんなに心底、楽しそうに歌って踊るアイドルを、小生は未だ見た事がない。


それから3年...

ももちは、立派な先生になっているのだろうか?雅のグループは健在なのかな?

愛理は、歌手としての実力を着実に付けながら、本人自身は「アーチストorアイドル」の拘りなどを全く関係なさそうに、にこやかに活動を続けている。これからも、彼女の朗らかな天然キャラと天性の能力に触発された周りの関係者が、勝手にメディアに押し出して行くと思う。

それにしても、最近、色っぽくなり過ぎたのは、爺ィは、少々心配なのだ[ふらふら]本当のパパの鈴木亨プロも同様だと思うが、下手な男に捕まらぬように、自分磨きを続けなさい[exclamation×2]


[揺れるハート]まだまだ、成長途上なの[揺れるハート]





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初めての電子書籍 『宇江佐真理』 [偏愛カタルシス]

ついに電子書籍なるものを購入した。


自粛期間中、ノンビリ読むつもりで1円中古本を何冊か注文したのだが、ほとんどが読めなかった。安い中古は当然ながら発売年が古く、字が小さ過ぎるのだ。特に20世紀モノに関しては、小生の老眼では、開いて1頁目で戦意喪失となる。結局、安物買いの銭失いだ。

老眼鏡使用は、仕事中だけにしたいワガママ爺いは悩んだ。

①字が大きくても、鞄に収まりやすい文庫本サイズである
②気になる文言・熟語には付箋を貼りたい
③本棚が溢れて、女房に文句を言われる事態を避ける

この条件では、もうデジタル本しかないでは無いか。「新聞書籍は、絶対カミ!指でページをめくって、初めて内容が頭に入るのだ」という思い込みを捨て去るに迷いは無かった。
買ってしまいました。字のサイズも画面の明るさも自由に調節できるので、想像以上に読み易い。気になる語句は登録出来るし、辞書内蔵なので、難語も即、理解可能だ。そして軽い。もっと早く、拘りを捨てるべきだった!
3ヶ月読み放題が付いていたので、無料で読める小説を探す。
記念すべき電子書籍1冊目[かわいい]

夕映え 上 (角川文庫)

夕映え 上 (角川文庫)

  • 作者: 宇江佐 真理
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2014/04/08
  • メディア: Kindle版
夕映え 下 (角川文庫)

夕映え 下 (角川文庫)

  • 作者: 宇江佐 真理
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2014/04/08
  • メディア: Kindle版
昨年、本社で閑職を貪っておる間に、「江戸文化歴史検定2級」なるモノに挑戦した。仕事に役立つ資格を受けない処が、小生たる所以なのだが、久しぶりに受験生気分を味わって新鮮だった。3ヶ月間、二日と開けずに図書館に通って自習した。この「江戸検」とは、完全に歴史オタク専用レベルであり、当初は3級問題でも正答率5割の爺いが、いきなり2級挑戦は無謀かと思われたが、萎縮中の脳みそでも使ううちに覚醒するらしい。試験前日の山ハリも功を奏し、なんとか合格出来た。

星の数ほどある「検定試験」の中で江戸検を選んだのは、江戸っ子のくせに、東京の歴史を知らない自分が歯痒かったに他ならない。この受験勉強以来、純文学かミステリーが主体だった読書嗜好が、いきなり歴史小説になった。しかも、江戸時代限定なのだ。

本作は、厳密に言えば「時代小説」である。区分は曖昧だが、「歴史小説」は史実を元にした厳格なストーリーが主体であり、「時代小説」は、設定そのものは事実でも、架空の登場人物によるフィクションの要素が強いと思われる。NHKテレビで言えば大河ドラマ「麒麟がくる」と時代ドラマ「雲霧仁左衛門」の差かな。

舞台は江戸時代末期の下町・本所。居酒屋の女将「おあき」と元松前藩士で岡っ引きの亭主「弘蔵」の物語である。二人の子供の幸せを願い、つつましく暮らす熟年夫婦が、余所事と思われていた維新の波に次第に翻弄されていく。夫婦と二人を取り囲む居酒屋の常連客達が、庶民の視線で当時の社会情勢を刻々と綴っていくのだが、TVドラマで頻繁に取り上げられる幕末動乱の物語が、薩長連合でも徳川幕府側の「武士」でもなく、江戸に暮らす市井の人々の立場から公正に描かれており、非常に興味深い。江戸城無血開城後、夫婦の悩みの種だった放蕩息子が幕府側の彰義隊に志願した事から、物語は一気に緊迫度を増して行く。歴史的史実を正確に記しながら、国家の一大事が、庶民の実生活に暗い影を落として行く描写のバランスが巧みだ。さらに主人公・おあきの母として妻としての想いに随所で胸を締め付けられるのは、まさしく、この女流作家の筆力の高さと感性の柔らかさに拠るものと思われる。
「落ち着いたいい世の中にして欲しいと誰に訴えたらいいのだろう」いつの時代でも為政者達の権力闘争に翻弄される庶民の姿を、学もなくおでん作りが得意なだけのおあきが代弁するのだ。普遍の家族愛を謳った時代小説の傑作である。

実は、宇江佐真理の小説は2冊目である。昨秋、江戸時代モノという理由と題名に何となく惹かれて読んだのだが、大当たりだった。

雷桜 (角川文庫)

雷桜 (角川文庫)

  • 作者: 宇江佐 真理
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2004/02/25
  • メディア: 文庫
美しすぎる時代小説と敢えて言おう。
岡田将生×蒼井優のキャスティングで2010年に映画化されていたのを知ったのは後日だったが、実写化したくなるのも頷ける内容だ。
徳川11代将軍・家斉時代の設定。江戸から遠く離れた小藩同士の争いに巻き込まれ、或る庄屋の娘が何者かに誘拐され、行方不明となる事件に端を発したミステリー&ロマンス小説だ。と言っても、決して奇を衒わず、時代背景を濃密に記しながら、妹を想う兄を通して数奇な女性の生き様を描いた秀作だ。

筆者は、直木賞に6度ノミネートされたが受賞叶わず、すでに5年前に鬼籍に入っている。「髪結い伊佐次シリーズ」などで
熱烈なファンは多いようだが、表舞台に立つことは無かった女流作家だ。歴史小説に興味の無かった頃の小生には、縁遠い存在であったが、この2作で、宇江佐ワールドの虜になってしまった。もう新作に出会えないのは残念だが、過去作品をしばらく追いかけてみたい。

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音楽の神様が舞い降りて... [偏愛カタルシス]

自粛期間中に、昔流行ったバンドのライブ映像を観る機会が増えた。元来へそ曲がりな性癖ゆえ、当時はメジャー過ぎて、あえて真剣に聴こうとしなかったバンドも多いのだが、数多の過去映像の中で、そんなスルーしていたバンドの名演が存在したのだ。国技館やドームなどの大箱ではなく、観客と一体感を味わえる小さい会場などで、感極まった音楽家が、たまに神がかった演奏をする。

...と言う事で、つむじ風が認識を変えざる得なかった二つのバンドの神演奏を(無論、女性ヴォーカルです)[ぴかぴか(新しい)]


一世を風靡した「レベッカ」の1986年11月・早稲田学園祭でのシークレットライブである[exclamation×2]当日は、どしゃ降りの雨が降りしきり、PAが絶不調の中で決行された。冷たい雨に打たれながら、演奏は徐々にヒートアップ、学生達の熱気が湯気となって会場全体を覆い、異様な興奮状態と化す。最後の一曲が終わり、会場を引き上げようとしたメンバーは、観客に呼び戻され、予定にはなかったアンコール演奏を行う。NOKKOの熱唱は、ヤケ糞を通り越し、常人では辿り着けない領域に踏み込んだ。こんな激しい歌い方なのに、ブレないリズム感、圧倒的な声量そして観衆を惹き込むパフォーマンス・・・デビュー当時の和製シンディ・ローパー風のいけ好かない売り出し方に反発して、正直、馬鹿にしていたバンドだった。だが、この演奏を目の当たりにして、レベッカの演奏力の高さに感服し、NOKKOが稀有なボーカリストである事を、30年経て、知ったのだった。

もう一本はJAM〜ジュディアンドマリー〜だ。リードギターのTAKUYA氏が最近、ユーチューバー化して昔の演奏を再現している動画を偶然に見つけ、ハマってしまった。当時、YUKIの愛くるしさを売り物にした軽いJ-POPバンドだと決めつけてスルーしていたのだが、完全に小生好みの本物ロックバンドだった。特に、元ギター小僧としては、彼が日本ロック史上指折りの天才ギタリストであると確信せざるを得ない。彼らの名演は数多アップされているが、その中でも映像・音質共に優れたものを1曲。




ブチ切れ具合が何とも心地よい。何と言っても、TAKUYAのギターが凄すぎる。超早弾きなどはしないが、常人では考えつかない難解なリフ・バッキングをいとも簡単に、しかも素晴らしい音色で弾きまくる。その暴れまくるギターに対し、BASS・DRUMSが一糸乱れぬリズムを刻む。この曲などは、BASSの恩田が「俺が主役じゃ」的なプレイを披露している。このガチンコトリオの激しい音圧に、華奢に見えるYUKIのヴォーカルが負けるどころか、溶け込んでいるのだ。小生の好みからして、これは最強のロックバンドだ。現役時に聴けなかった事を悔やむばかりである。

スタジオ録音のCDでは決して味わえない、高揚感とエネルギーの爆発はLIVE演奏の特権だ。逆に、実力の無いバンドはその脆さを、生演奏では馬脚を露わす。まぁ、最近は、ライブ中でもデジタル修正できるらしく、リスナーを惑わせる要因にはなっているようだが...
ユーチューバーTAKUYA氏が、リスナーから「昔のJAMのようなバンドは、もう現れないのでしょうか?」と言う質問に、「最近の音楽制作は、チューニングからAIを使用している。非常に耳障りも良く、聴きやすい。この時代は、アナログならではの微妙なズレというのがあって、これが音楽の強さに繋がっていた。そう言う意味では、昔のようなバンドは、今は現れようが無い。」と答えていた。最近のミュージシャンは、滅茶苦茶、演奏力は高いし、歌も上手い。だが、心に刺さる楽曲が少ないのは、自分の加齢のせいだけでなく、そんな事情もあったのかと、目から鱗が落ちた。

自粛解除により、文化活動も徐々に回復しつつある。映画館・美術館・コンサートホールなどは、入場制限と厳密な感染対策により、ほぼ3ヶ月ぶりにオープンし始めた。だが、オールスタンディング専用のような小さなライブハウスの扉はいまだに閉じられている。メジャー級は別にして、名も知られぬ多くのミュージシャンの生活の糧は奪われたままだ。多くの者がネット演奏などに活路を求めているようだ。この新しい音楽発表の形がビジネス化しつつ、1日も早く、彼らが轟音を会場中に響き渡らせる日が来ることを望むばかりだ。



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バービーボーイズ新譜 [偏愛カタルシス]

外出自粛につき「ようつべ」「密林」との接続度が増えた今日この頃。

愛しのバービーボーイズが、知らぬ間に、ほぼ30年ぶりのNew Albumをリリースしていた[ぴかぴか(新しい)][NEW][ぴかぴか(新しい)]




小生の心酔する20世紀国内最強のロックバンドである。

1982年結成、6枚のオリジナルアルバムを残し、1992年解散。

小生が社会人成り立ての頃から、異色のツインボーカルと変幻自在のギターが織りなす彼らの楽曲に病みつきとなった。転勤中の1990年札幌公演には、妊娠中の女房を連れ添い、胎教を兼ねて夫婦でフィーバーしたのが昨日のようだ。2009、2010年の再結成ライブでは、中年夫婦は腰痛に耐えつつ、オールスタンディングを乗り切った。

更に10年後、小生も還暦を真近にし、同年代の彼らの新譜を聴ける幸福に恵まれるとは!
洋の東西を問わず、往年の有名バンドが再結成し、思い出ソングで一稼ぎというパターンは多いが、それに満足せず新譜をリリースする心意気に感服する。そしてそれ以上に、楽曲・演奏のレベルの高さは感動的である。10年前の再結成ライブ時には、暫く現役を退いていたボーカル・コンタの高音の切れとドラム・コイソの体力面に多少の不安があったが、新作は見事に修正・復活している。(スタジオ録音なので当然だが...コンタのKeyは往年より下げているようだ)更に現役組の演奏が、別バンドやソロ時より光り輝いて聴こえるのは、私の思い込みだろうか?バービーで集まると、全員パワー無限大!

BARBEE BOYS バービーボーイズ/PlanBee [CD]

BARBEE BOYS バービーボーイズ/PlanBee [CD]

  • 出版社/メーカー: ノーブランド品
  • メディア:
永年所属していた「そにーみゅーじっく」と袂を分かち、無所属からの発売だ。
CDは5曲収録だが、デジタル配信なら8曲がダウンロード可。杏子の妖艶は未だ衰えず、兎に角、いまだ進化するイマサのギターの凄いことといったら...感涙[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)][たらーっ(汗)]

1984年 デビュー直後の貴重映像

みんな初々しい〜

小生も若かった、カミさんは美しかった[ふらふら]

されど、未だ歳を取る事を喜び、更に前を見よう[exclamation×2]

・・・と、違う業界に進んだ同窓生から元気をもらえたようなNew Albumであった[ぴかぴか(新しい)]


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