『Knower』にベタ惚れ [偏愛カタルシス]
久しぶりに音楽ネタです
「AIなんぞに俺の好みを押しつられてたまるか」と頑なに音楽系のサブスクは一切契約していない。ゆえに最新の音楽情報に次第と遠ざかり、小生のスマホの中身は「懐かしのオールド・ロック」特集のようなCDからコピーした昭和の音楽データで溢れている。今やリアルなCDショップも絶滅状態となり、ジャケ買いや「店長おすすめ」POPに惹かれて、意外な音楽との出会いもめっきり減ってしまった。
先日、NHKの音楽番組「おげんさんのサブスク堂」の再放送を観ていた。星野源のジャンルを超えた膨大な音楽知識には毎回驚かされるのだが、孤独のグルメの松重豊が彼に負けない音楽マニアと知り、この同年代の大飯喰いに親近感を持った。番組最後に松重推薦のアーチストが紹介され短いMVが流れた。小生の好きなロック系とはかけ離れた音楽だったが、妙に馴染んでいる自分に気づく。LAで活動する稀代のパフォーマーであり、天才的なマルチ・プレイヤーのルイス・コール(Louis Cole)だった。
彼を追ってYouTubeを徘徊していたら、ルイスと女性ヴォーカリストのジェネヴィーヴ・アルターディ(Genevieve Artadi)のデュオグループ「ノウアー(Knower)」の演奏にぶちああたり一発で引き込まれてしまった。
「なんて気持ちいいドラムを叩くんだ」
本来はあまり聴かないエレクトロ・ファンク系なのだが、この胸躍るビートと驚愕の演奏力の高さにゾッコンだ。ジャズの即興性とロックの熱さも内包した初めて触れるジャンルに時代遅れの爺さんのハートも痺れまくりなのだ
13年前に音楽配信でデビューしたルイス・コールの幅広い芸術性は今や音楽界に新風を送り込んでいるようだが、小生は一人のドラマーとして彼の独特のリズム感と緻密なドラミングがお気に入りだ。さらに、ジュネヴィーヴのか細いのにパワー漲るヴォーカルは、私のストライクゾーンど真ん中なのだ。
ルイスの自宅で演奏された一連の動画はユニークに溢れており、サポートメンバーの卓越した演奏力も堪能できる。ベースのサム・ウィルクスとは一体何者じゃ、恐ろしいテクニック演奏に同化したような主張し過ぎないジュネヴィーヴの歌声だが、バラード調の楽曲では彼女のポテンシャルが十二分に発揮される
自宅にビックバンドやコーラス隊まで押し込んでの演奏もニヤリだが、何気にハンディカメラの動画編集にもセンスの良さが際立つ。いやはや、知るのが遅過ぎた。
KNOWER FOREVER [解説書・歌詞対訳付 / ボーナストラック追加収録 / 国内盤CD] (BRC748)
- 出版社/メーカー: BEAT RECORDS
- 発売日: 2023/12/08
- メディア: CD
最近のヘビロテアルバムなのだが、なんと来月に彼らが来日するのを知る残念ながら全ての公演は既にSOLDOUTだったやっぱり、情報には敏感にならねばいかんな。AIさんの力を借りようかしら...
Overtime、これはすごいですね。
ドラム、ベースも良いですがサックス、キーボードも粒ぞろいです。
全然未知の分野でしたがご紹介ありがとうございます。
by lequiche (2024-02-25 10:39)
> lequiche 様
ご賛同いただき嬉しいです!
楽曲の構成もユニークですが、全プレイヤーの演奏技術の高さと激るグルーブ感に感銘です。海外では、知らぬ間に凄い奴らが出てきます!
by つむじかぜ (2024-02-26 01:31)