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『コンフィデンスマンJP プリンセス編』 [上映中飲食禁止]

この手の映画は滅多にスクリーンで鑑賞しないが、二人の俳優に哀悼の意を表して...

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世界屈指の大富豪として知られるレイモンド・フウ(北大路欣也)が逝去し、彼の子供たちのブリジット(ビビアン・スー)、クリストファー(古川雄大)、アンドリュー(白濱亜嵐)が遺産をめぐってにらみ合うが、相続人として発表されたのは所在のわからない隠し子のミシェル・フウだった。すると、10兆円とされるばく大な遺産を狙うため、世界各国から詐欺師たちが集まりミシェルを装う事態になり、信用詐欺師のダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)もフウ家に潜り込む。(シネマトゥデイより)

前作は密林プライムで視聴済みであり、今作の成り行きも想定の範囲内だった。人気連ドラの映画化にありがちなパターンで、脚本・演出・映像共に特筆すべきものは無い。しかしながら、名優かどうかは別にして有名俳優が数多出演し、海外ロケ含めて、作品のスケール感だけは大きくなった。この一見豪華主義の手法も、小生は良しとしない。俳優陣のほとんどは「顔見せ」程度の演技であり、作品の本筋に何ら影響を与えないし、プロの本気度をなかなか計れないのも残念だ。

そんな中で、主役の長澤まさみは良いなぁ〜好きだなぁ〜[揺れるハート]デビュー当時の天然美少女としての彼女には全く興味が湧かなかったが、20歳中盤からの女っぷりには目尻が下がりっぱなしなのだ。なにはともあれ、まず、この脚線美[ぴかぴか(新しい)]

都市伝説の女(2013年)
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某清涼飲料水のCM(2012年)
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元々は気持ちの優しいヤンキーなのである。デビュー時の美少女イメージと「世界の中心で〜」の大ヒットが、彼女本来の個性を長らく封印せねばならなかったようだが、この辺りから本領発揮だ。そして傑作『海街diary(2015年)』

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綾瀬はるか、広瀬すずのピュアさは光ったが、長澤の演じた男好き・自堕落ながら人一倍家族思いの次女役は素晴らしかった。さらに翌年、NHK大河ドラマ『真田丸』実質ヒロイン役で出演。真田幸村(堺雅人)の幼馴染であり、男女として結ばれる事は無くとも、生涯に亘り、彼を支えた女性を、まさにNHK規格外で演じた。





三谷幸喜演出による、かつての大河ドラマに無い斬新な作品だったが、その中心的存在を担ったのが、円熟期に入った長澤まさみだった。時代考証を無視したような演技は、当時、賛否両論だったが、彼女の本質を見抜いた三谷氏の見事な配役であったと思う。
その後は、多くのヒット邦画から引っ張りだこ状態だ。ゾンビ映画からミステリー系、アクション、シリアスな社会派ドラマまで、幅広い役を演じるが、共通して言えるのは、マトモな美女役は無いという事か。

『マスカレード・ホテル(2019年)』
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『キングダム(2019年)』
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『MOTHER マザー(2020年)』
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最近の活躍と比較すると、今作は等身大のまさみ嬢である。ほとんど肩に力が入っていない。多分に、慣れたスタッフとの楽しい現場であったと推察する。逆に、こういう雰囲気を醸し出す彼女だからこそ、多くの製作陣から声がかかるのではなかろうか。
...と、ほとんど「長澤まさみ特集」と化しているが、気楽に観れる作品である事に間違いはない。「まさみ」による「まさみ」の為だけの映画の中で、存在感を示した数少ない俳優のうち小生のお好みは...

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柴田恭兵〜渋くなったなぁ、69歳ですか[exclamation&question]若い頃から一貫して、サングラスをした刑事のイメージしか持てない俳優だったが、抑えた演技が際立っていた。廻りの俳優陣がエンジン全開目だった為、なおさら作品に山椒を効かせた効果は大きかった。もう一人は...

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ビビアン・スー〜げっ、45歳ですか[がく~(落胆した顔)]デビュー当時のヘアヌード写真集が欲しかったが、女房の手前、諦めた記憶が今、蘇る[揺れるハート]変わらぬ美貌と溢れる色気に乾杯だ。

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三人三様だが、みな良い歳の取り方をしているなぁ[わーい(嬉しい顔)]

さて、この映画はシリーズ化して暫く続きそうな勢いである。どんな展開でもラストはハッピーエンドの、安心して気楽に観られる令和の「水戸黄門」みたいにトコトン頑張って欲しい。30年後の婆さんのダー子(長澤ますみ)を観てみたい衝動に駆られる。助さん(東出)格(小日向)さんもいるしね。

と、まぁ、ほとんど映画の内容自体に触れていなかったが、エンド・クレジット後のラストシーンは強烈に脳裏に残っている。『蒲田行進曲』の階段落ちの名場面をパロディ化して長澤まさみと東出昌大の二人が演じる。そして、階段から落ちたヤス(東出)に銀ちゃん(長澤)が叫ぶ。
「死ぬんじゃないよ」

偶然の為せるシーンとはいえ、重くのしかかる。
年を経た二人の枯れた演技が見たかったな。合掌。




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tommy88

長澤まさみはコメディータッチな時、特に好感が持てます。
松尾スズキさんと共演する「虫コナーズ」のCM。
このCMでの少し妖しい長澤まさみさんは実に面白いです。
また、「長澤まさみ×UNDER ARMOUR」第二弾PVもユニークです。
長澤まさみさんのCMだけをYouTubeで見る私でした。

by tommy88 (2020-10-11 06:37) 

つむじかぜ

>tommy88様
お気持ち、わかります!
CMだけでも、彼女の百面相が観れて楽しめます^^
by つむじかぜ (2020-10-14 02:04) 

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