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旧前田家本邸② [寫眞歳時記]


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旧前田家本邸の屋敷地は昭和四十二年、駒場公園として開園された。洋館・和館と広大な緑地を含めて、屋敷全体がほぼ往時の姿のまま残され公園化された珍しい場所である。こんな長閑な日にぴったりの芝庭だ。洋館ともども整備も行き届いているようで気持ちいい[かわいい]洋館から渡り廊下があるが、一般には開放されておらず、洋館を一旦出て和館に向かう。

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美しい敷石のアプローチを渡ると唐破風の和館に着く。
当然ながら、先程の洋館とは全く違う印象だ。当日は、茶室・二階・庭園内は非公開だったが、一階の大広間だけでも十分にこの和館の粋を堪能できる。洋館見学に時間を要し過ぎて、こちらのガイド時間に間に合わなかったのが少々残念ではあったが。

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和館を出ると、向かいに今までの建物とは雰囲気の異なる横長の古びたビルが佇んでいた。「日本近代文学館」と呼ばれる、日本の文学資料を収集保存する施設だった。前田邸の乗馬用の馬場の跡地に1967年に竣工された。島崎藤村展を開催中だったが、日・月曜日が休館の為に見学できず、入口の脇のテラス部分を利用した喫茶店も見つけたが、こちらも休業だった。昭和中期の香りを感じる建物で、次回はこちらも立ち寄りたい。

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駒場公園」と云う名称は存じていたが、こんな個性溢れるレトロな建物たちと広大な緑を抱えていたとは驚きだった。この公園に隣接して「日本民藝館」(西館は旧柳宗悦邸)と元々のこの一帯の所有者である東京帝国大学〜現在東京大学駒場キャンパスがある。今度は朝から終日たっぷりと周辺を散策したい衝動に駆られた。

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公園出入口には、前田邸時代の外壁と守衛室も残っている。国際派の知識人として活躍しながら最期はボルネオの海に散った加賀百万石の末裔〜前田利為侯爵に敬意を表して帰路に就いた。




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