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麺や佐市【拉麺・錦糸町】 [江戸グルメ応援歌]

錦糸町は、都内でも有数のラーメン激戦地である...と思っているのは小生だけかもしれないが... 特に出汁に拘った個性的な店が多く、一度嵌ったらヤミツキ必至の店が多い。

今春から勤務先が変わった事もあり、コロナ自粛期間に、錦糸町に立ち寄る機会が無くなっていた。久しぶりに訪れた夜の下町ワンダーランドは、未だ眩いネオンは完全に取り戻してはいないが、居酒屋を中心に食事処は普段と変わらぬ佇まいを見せていた。無性に嬉しくなる。当然のごとく、馴染みのラーメン店に突撃である。

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『麺や佐市』

食事時は、常に行列が出来る人気店だが、本日は15席ほどのカウンターに3名の先客のみだ。店員も常に4名ほどだが、今日は二人で切り盛りしている。まだまだ自粛後遺症が響いているようだ。

スープをひと口啜る...牡蠣の濃厚エキスが胃袋から鼻腔に突き抜ける。札幌ラーメンを彷彿させる硬めの縮れ麺との相性も抜群で、スープと共に食した一体感と雑味の無さは、天然素材の為せる技か。大粒の牡蠣二つが、丼の存在感を際立たせる。懐かしい味である。ちなみに「無加調」とは、化学調味料を一切使用せず、素材のみの出汁の意味らしい。元々は、揃いのTシャツ姿の従業員の仕事ぶりが小気味よく、かつケレン味の無い接客であり、非常に気分が良い店なのだが、今日の状況では活気も出ないかな。ここは、オーナー様に、一踏ん張りして欲しいところだ。

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東京都は明日からステップ3へ。接待業の完全解禁は19日からの予定だ。世界中から出稼ぎに来ていた彼女たちはどうしているだろうか...この何年かは、夜の接待はご無沙汰だが、ふと、そんな思いがよぎる。母国に帰れず、仕事も失い、日本国の補償も受けられない外国人労働者達に、今の我が国の政治家は光を当てるつもりはないようだ。それでも逞しい彼女達は何処か地方の街の何処かの店でしたたかに生きているはずである。そして、稼げる東京の盛り場に近いうちに戻ってくるはずだ...とラーメンを啜りながら期待する。


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