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らーめん一途【拉麺・錦糸町】 [江戸グルメ応援歌]

B級グルメ激戦地である錦糸町では、今回のコロナ禍でラーメン店の栄華盛衰を垣間見る事が出来る。残念ながら、この2年間で小生お気に入りの2店舗が消えた[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)]


「あさり」と鶏ガラを合わせた美し絶品スープの『しお丸』

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レトロな内外装、あっさりなのにコク深い豚骨風味、選べる細太麺『ヨシベー』
(千葉県八千代市の本店のみで営業継続中らしい)

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超濃厚・背脂ギットリスープはとうの昔に卒業し、麺もスープもじんわりと素材の味が感じられる自然なラーメンが好きだ。何時行っても、同じ兄ちゃんが作ってくれる店が嬉しい。本物志向のマイナー路線に拘る店主にとって、今は苦難の時代だ。繁華街での高家賃、人手不足での労務管理+コロナ禍となれば、大チェーン店か家族労務の自宅営業店に分がある。緊急事態宣言明けで賑わっている錦糸町の店の大半は、フランチャイズ系の“ガツンと濃い味”の店舗だ。

そんな中で、『麺や左市』https://tsumujikaze3.blog.ss-blog.jp/2019-06-12)(此処はフレンチレストラン系列だが)と共にいまだ奮闘している小生のお気に入りがこの店である[かわいい]

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開業して7、8年経過しており、個人経営と思われるが頑張っています。調理場は常に1名で切り盛りしている。当初は2名の交代制だったが、最近は店主と思しき兄さん一人しか見かけない。店名そのままに、店主のラーメンへの一途な想いが伝わる丁寧な作りと独自の味付けが、有名チェーン店との「格の違い」を際立たせる。

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九条ネギのキラメキが眩しい。甘辛シナチクと赤身チャーシューにも手抜かりは無い。そしてストレート細麺が3層から成るスープに横たわっている。表層は背脂賑わうトロリ感を演出し、中間層はさっぱり系の鶏ガラ懐かし味、最下層が一味の効いたピリ辛なのだ。見た目よりしつこさは全く感じられない奥深い味。レンゲで3層をかき混ぜたスープと非常に甘みが強い味付玉子と麺を一気に口に運べば、複雑な味が渾然一体となって恍惚の時が訪れる[ぴかぴか(新しい)]食べ進めれば丼の内側に現れる「一途」の文字が洒落ている。

(こちらは辛にんにく麺〜ノーマルより若者向きかな)
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九条ネギごはんは超シンプル〜胡麻油と合う[かわいい]
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店主は京都有名店出身らしい。言われてみれば合点がいく。昔、京都市内でも2年ほど仕事をしていたので、京の食文化も多少は理解している。伝統を重んじる和食をイメージしがちだが、味への探究心が強いがゆえに、全ての料理において革新的である。それはラーメンと焼肉に顕著に現れる。東京には無い深みのある味に幾度と無く感動したものだ。あの元祖ドロドロスープの「天下一品」も京都創業だし、京都駅近くの跨線橋脇に並ぶ老舗「新福菜館」と「第一旭」の味は唯一無二だ。まさに『故きを温ねて新しきを知り』ながら、日々研鑽を怠らない姿勢をこの店にも感じてしまうのだが。飲食店の苦境は続くと思われるが、この店は永く応援し続けて行きたい[exclamation×2]

昔の博多ラーメンブームの影響か、普通のラーメン店でも、とりあえず「麺固、味濃」をオーダーする方が増えたような気がする。所詮、個人の好みの問題ではあるが、本気印の職人が作る店では、とりあえず店主おすすめのノーマルから食して欲しいなぁ〜




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