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本郷②〜昭和散歩道〜 [寫眞歳時記]

本郷の街歩きの続きです...


求道教会の斜向かいに古めかしい旅館を発見
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鳳明館森川別館〜現在休業中のようだが門構えが味わい深い[かわいい]
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別館があるなら本館もあるはずと、Map検索しながら入り組んだ迷路を歩く。
見つけました、見つけました[目]

鳳明館本館
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向かいに鳳明館台町別館
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残念ながら、どちらも休業中だ。後日調べると、本館は1905年に建築された下宿屋で、登録有形文化財だ。昭和初期に旅館業に転業し、その後二つの別館も併営し、永きに亘り都内の代表的な老舗旅館として多くの宿泊客を和ませたが、昨年5月に3館全てが休業し、再開の目処は立っていないようである。

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往時の匠の技が堪能できるであろう内装にも、今となっては一般人は触れる事が出来ない。2年間のコロナ禍で、多くの老舗旅館や料理店が、関わった方々の想いとと共にその姿を消している。厳しいビジネスの世界とはいえ、いたたまれない気分に陥る。

坂道を下ると幹線道路に出たので、東京ドーム方面に進んでみる。『菊坂下』という標識を目にする。何となく聞き覚えがあったので、この商店街の緩い坂道を上がってみると、すぐ左側に白壁の蔵を隣接した古い和風建築の建物が在った。

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樋口一葉が通ったという伊勢屋質店土蔵は1887年、屋敷棟は1907年の建築
偶然にも月2回の公開日だったので見学してみる。

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わが国初の女性職業作家と言われる彼女の質屋通いを想いながら菊坂商店街を歩く。そういえば亡き母は樋口一葉が大好きだった。

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そぞろ歩きながら樋口一葉の旧居跡も訪ねる・・・井戸は当時のままだ。
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地名には存在しない「金魚坂」〜金魚屋さんが釣り堀とカフェを開いている
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菊坂を登り切り本郷通りに戻ると、また東大が見えて来る。地下鉄本郷3丁目駅から少し東へ歩き、本日の最終目的地に辿り着く。交差点に異次元の建物が...

さかえビル(1934年竣工)
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現役のテナントビルで1Fには洋装店が入る
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装飾も見事なアールデコ調の美しいビルだ
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東京大学の西側一帯をダラダラと一回り歩き、今更ながら戦前の建物が多い事に驚かされた。当時のアメリカ軍も大日本帝国随一の最高学府に爆弾を投下するのは躊躇ったのだろうか。小生の住む墨田区は一面焼け野原と化したのだが...この街並みを歩きながら、戦争を挟んでの昭和の東京の変遷を垣間見た気がした。この街には少々高尚な文化の香りがする。流石、東京が誇る文教地区〜本郷である。

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