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谷中①〜昭和散歩道〜 [寫眞歳時記]

谷中の菩提寺へ墓参りに行った
父の命日も7回目だ、早いものだ
晩飯の買い物ついでに久しぶりに
妻と寺の周りを散策してみた

お寺の裏から「三崎(さんさき)坂」を下ってみる

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坂を下って終点辺りの「菊見せんべい」から「よみせ通り」に出る

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5月末での30度を越す暑さは堪えたが
街歩きは楽しいね
昔のままの風景には哀愁を覚えるし
古い家屋に現代人の感性が宿った姿には胸が躍る
軽いカメラに換えてから
ファインダーを覗くのが一層ワクワクする

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『シン・ウルトラマン』 [上映中飲食禁止]

[かわいい]どうしても観てしまう円谷特撮[かわいい]

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謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が次々に現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器が全く通用せず事態が長期化する中、政府は禍威獣対策の専従組織・通称「禍特対(カトクタイ)」を設立する。田村君男(西島秀俊)を班長に、さまざまな分野のスペシャリストから成るメンバーが任務に当たる中、銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため、禍特対には分析官・浅見弘子(長澤まさみ)が新たに配属され、作戦立案担当官・神永新二(斎藤工)と組む。(シネマトゥデイより)

「ウルトラシリーズ」のリアル視聴者にとっては垂涎の「シン作 」だ[exclamation&question] 小生と同年代の庵野秀明が伝説の円谷特撮へのオマージュを遊び心たっぷりに新規に実写化した異色作だ。作品の評価がまちまちなのも当然で、年代を問わずに楽しめたヒット作「シン・ゴジラ」と違い、「ウルトラマン」と「エヴァンゲリオン」をリアル体感していなければ、今作の魅力は半減する。良くも悪くも庵野監督の独りよがり度MAXゆえに観る者を選ぶ。幼少期にウルトラマンと仮面ライダーから空想の世界でヒーローに変身する愉しみを知り、社会人になってからエヴァによって童心に還る悦びを知った小生にとって、同年代の製作者達の思考回路とシンクロするほど本作に没頭してしまった。

冒頭シーンで、日本にのみ出現する巨大生物・禍威獣(かいじゅう)を駆除する為に「禍威獣特設対策室」通称「禍特対」が設置された経緯が説明される。初代ウルトラマンでの科学特捜隊=科特隊を文字っている洒落っ気と、「ウルトラQ」(1966年放送)に登場した怪獣達を再現するサービス精神に、爺ちゃん達は一気に昭和に連れ戻される。白黒テレビで初めて観た巨大生物の映像は、リアルと特撮の区別がつかない幼稚園児にとって恐怖以外の何ものでもなかった。昨年、BSでウルトラQのデジタルリメイク版を久しぶりに観たが、当時の円谷作品の奥深さに感嘆し、現代のSF系アニメの原点が此処にあるのも再認識した。ゴメス、ペギラ、マンモスフラワーまで再現するとは、庵野氏の円谷プロへの思い入れを理解できるのは、小生のような同志だけかも知れない。但し、幼少期に刻まれた鮮烈な記憶を現代風に進化させるのが不出世のクリエイターと呼ばれる庵野たる所以なのだ。

ペギラ〜1966年
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ネロンガとガボラ〜2022年
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初代ウルトラマン〜1966年
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シンウルトラマン〜2022年
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怪獣達はエヴァの使徒並みにメカニカルになり、ウルトラマンはエステに通ったのかカラータイマーを脱毛し、見事に今風のシェイプアップに成功している[わーい(嬉しい顔)] だが両者とも円谷特撮伝統の「被り物」同士で肉弾戦を貫き、ウルトラマンの決め技スペシウム光線は半世紀前と同様の手書き風だ。この拘り方が堪らない[どんっ(衝撃)]

頻出する禍威獣の駆除に禍特対が悪戦苦闘する最中、突如現れた銀色のヒト型生物が瞬く間にその禍威獣たちを次々と粉砕し空に消えて行く。この謎の救世主はいつしか「ウルトラマン」と呼ばれる。前半部のスピード感が心地良い。リメイクされたウルトラマンと怪獣の戦いは、まさに日本伝統の円谷特撮の令和版だとも言うべき迫力と緻密さで、爺ちゃんは吃驚、現代っ子も納得の出来である。
序盤で早くもウルトラマンの正体が明らかになる展開だ。最初の戦闘の巻き添えで犠牲になった禍特対の神永隊員に「光の国」から到来した星人が乗り移り、地球征服を狙う宇宙人の襲来を地球人になりすまして阻止するオリジナル同様の設定を踏襲する。中盤以降は、日本政治家に言葉巧みに擦り寄りながら地球制圧とウルトラマン殺害を目論む宇宙人が続々と登場する。メフィラス山本耕史星人は笑ったが...終盤になると、実は「光の国」も地球を守る目的でウルトラマンを派遣したのではない事が露呈し、悩める宇宙人・神永がクローズアップされながら最後の戦いに突入する。

前半の圧倒的なスケールとスピード感に度肝を抜かれた反動だが、中盤以降の細かい説明抜きでは理解できない展開が少々もどかしく感じてしまう。既視感を覚えたのだが、これは「エヴァンゲリオン」的展開なのだ。謎の使徒たちを次々と撃破するエヴァに乗り込む少年少女に拍手喝采の前半から、「人類補完計画」が表面化した中盤から登場人物達の内相面に焦点をあてていく手法が酷似しているのだ。前半とは打って変わって緻密なVFXで映像化された地球壊滅の最終兵器「ゼットン」はまさにサードインパクトを惹き起こす「エヴァ初号機」そのものではないか[exclamation&question]愛すべきオタク星人・庵野監督の性癖を理解する我が世代では納得の出来栄えだが、全編を通じての一貫性の無さが一つのSFヒーローモノ作品としては及第点止まりの評価になると思われる。
それでもなお、この作品に対する製作陣・俳優陣の溢れる愛とパワーは否定できない。今の邦画界を代表する旬な俳優陣が、この賞レースとは縁が無さそうな作品に真摯に向き合いつつも、肩の力を抜いて楽しく演じているのが感じられる。伝説の円谷作品のリメイクいや「シン化」を子供に帰って
嬉々として取り組んだ製作陣の想いが伝播したのではなかろうか。長澤まさみの巨大化は必見かな[がく~(落胆した顔)]「ウルトラセブン」のアンヌ隊員並みに主人公への愛と色気が表現できれば完璧だったが...

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家族でお子様と楽しむ映画というより、幼少期を「ウルトラシリーズ」で過ごしたシルバー割引仕様の超娯楽作であった。因みに、次回の庵野作品は「シン・仮面ライダー」らしい。悪ノリし過ぎの感もあるが、小生は絶対に観てしまうだろう。何せヒロイン役には小生お好みの浜辺美波[揺れるハート]が起用されるのだからなおさらである。そう言えば、初代仮面ライダーは、主演・藤岡弘、ヒロインは島田陽子だった。げっ、もう半世紀前なのね[あせあせ(飛び散る汗)]





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東京スカイツリー開業10周年 [寫眞歳時記]

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当時、我が街に世界一高い建造物が出来るイメージが全く湧かなかったが
時間の経過と共に東京の風景になくてはならない下町のシンボルとなった。
10年一昔・・・私の家族と仕事は、喜びも悲しみも引き連れて大きく変化した。
でもスカイツリーは世界一の座を奪われようが微動だにせず
今日も変わらず我々の営みを眺め、眩いばかりの光線を放って佇んでいる。
半世紀後でも、孫達が今と変わらぬこの風景を眺めて欲しい。
平和なニッポンでありますように。

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『マイスモールランド』 [上映中飲食禁止]

[ぴかぴか(新しい)]押し寄せる感動[ぴかぴか(新しい)]〜奇跡の小品
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クルド人の家族とともに故郷を逃れ、幼い頃から日本で育った17歳のサーリャ。現在は埼玉県の高校に通い、同世代の日本人と変わらない生活を送っている。大学進学資金を貯めるためアルバイトを始めた彼女は、東京の高校に通う聡太と出会い、親交を深めていく。そんなある日、難民申請が不認定となり、一家が在留資格を失ったことでサーリャの日常は一変する。(映画.comより)


クルド難民を題材にした硬派な社会派ドラマであると同時に、一人の女子高生が熾烈な環境の中で逞しく生き抜く姿に胸が熱くなる人間ドラマの秀作でもある。


サーリャは母国を追われた父と共に5年前に日本に難民として移住してきた。今は埼玉県川口市のアパートに家族4人で暮らしている。父マズルムは産廃業者の下請けとして経済的な基盤を少しづつ築きつつある。妹アーリン、小学生の弟ロビンは幼くして来日した為、母国語を忘れるほど日本に馴染んできた。長女サーリャは日本人同様に高校生活を謳歌しながら、成績も優秀で大学推薦も目の前。コンビニでアルバイトしながら進学資金を貯めて、小学校教師になる夢を追いかけている。そして地元のクルド人コミュニティでは、日本語が出来ない人々の雑用まで引き受ける世話役的存在に成長していた。


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一家4人のラーメン店での会食シーン。アーリンが勢いよく「ズルズルッ」と麺を啜る。食事中に音を出さないのがクルド人の風習らしく、マズルムがそれを嗜めると「こうした方が美味しいよ」と妹が切り返す。「どっちかなぁ」と両方の食べ方を全員で試してみる微笑ましい演出だ。ストーリー前半で、家族の置かれた状況と4人の個性まで無駄な説明無しに垣間見せるコンパクトな構成が印象的だ。

或る日唐突に、マズルムの難民更新申請が却下され一家全員のビザが破棄される。クルド人難民達を支援する弁護士・山中(平泉成)によると、再申請に向けて努力するが、その期間は就労も県外への移動も厳禁だという。一家の運命が大きく変わる。サーリャの大学推薦は却下され、アルバイト先の都内のコンビニも辞めざるを得なくなる。そして、生活の為に隠れて働いていたマズルムが、警官の職質から入国管理局に収監されてしまうのであった。父不在の中、妹弟たちの面倒を見るサーリャだが、貯金も底をつき、アパートからの退去も迫られる。パパ活にまで手を染めそうになるまで追い詰められる彼女だったが、唯一心の支えになってくれたのが、バイト先で知り合った聡太(奥平大兼)だった。

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「裁判をせずに母国に帰る」と言い始めた収監中の父にサーニャは謁見する。母国では政治犯扱いの父が帰国すれば結果は明白なのだ。必死に翻意を促すが、「妻の眠る地に戻りたい」と繰り返すだけだった。後日、弁護士・山中から父の真意を聞いた彼女は愕然とする。不法滞在者の判例的な扱いとして、親が自ら帰国を望んだ場合に子供にビザが認められるケースが多いと言うのだ。父親の強い想いに涙しながら、サーリャの生きる力に満ち溢れた眼差しがスクリーンに大きく映し出されて物語は幕を閉じる。

異国の地で健気に生きる難民家族を襲う悲劇。我が国の難民制度と不法入国者の実態を周到に取材した後が窺え、ドキュメンタリー番組としても成り立つメッセージ性の強さがある。今作で初の長編映画のメガホンを取った川和田恵真監督は、是枝裕和に師事しており、社会の片隅でもがく人間を描いた「誰も知らない」「万引き家族」に共通する「人に優しく社会に厳しい視線」を彼女にも感じる。それを単なる告発作品に押し止めず、一人の外国人女子高生の成長と家族愛を緻密に絡め、一層深みのある作品に仕上げた演出力はおよそ新人とは思えない。「ドライブ・マイ・カー」と同じ美術・撮影監督の組み合わせは偶然のようだが、リアルティー溢れる描写は作品の説得力を何段も引き上げている。そして本作の最大の魅力であり、作品に命を吹き込んだのは主人公サーリャ役の嵐莉菜だ。

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ViViの専属モデルとして活躍している五カ国のルーツを持つマルチリンガルだ。俳優経験無しの18歳だが、父方に流れるクルドの血が騒ぐのか、境遇が重なる役柄に対し完璧に感情移入したような深い演技に目が離せない。誰から見ても美形外国人の顔立ちから流暢な日本語が放たれ、立ち居振る舞いには一昔前の大和撫子を彷彿させる奥ゆかしさを忍ばせる。更に体型から大人のオンナになる手前の青い果実の匂いまで漂う雰囲気に、オッチャンはイチコロなのだ[揺れるハート]多分に緻密な演出・演技指導あっての名演だろうが、それも彼女の素の魅力と存在感抜きには成り立たないであろう。まさにダイヤの原石を探し当てた製作陣に脱帽である。

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共演陣の作品の温度感に合わせた自然な演技に好感度だ。奥平大兼は、無力な自分に憤りながらも必死にサーリャの力になろうと奮闘する高校生役を熱演。彼の母親役の池脇千鶴の変貌ぶりには少々驚いたが、演技力の高さは相変わらずだ。だが今作の最大の注目点は、サーリャの家族を演じた嵐莉奈の実の家族達だ。役者名を知ったのは鑑賞後のことだったが、作品に現実の家族ドキュメンタリー的な色合いを強く感じたのはそれが理由だったのだ。特に父親のアラシ・カーフィザデーの演技は紛れもなく悩める不法滞在者そのものに見えた。莉奈を含めた素人家族をここまで自然に作品に溶け込ませた川和田監督の魔法と言って良いのかも知れない。

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名古屋入管スリランカ女性死亡事件や昨今のウクライナ難民受入のNEWSに触れれば、我が国が未だに外国人移住に対し後ろ向きであるのを再認識できる。作中、マズルムが『お・も・て・な・し』をなじるシーンがある。グローバル化が進みインバウンドが日本経済を左右する時代、ビジネス客には広く門戸を開放するが、生活圏に踏み込まれるのは嫌悪する日本人の習性は変わっていないのだ。ニッポン人にとって外国人はまだまだ「普通の人じゃない」のだ。

TVのバラエティ番組などでは日本語を流暢に話す外国人やハーフのタレントが今も持てはやされている。彼らが日本人として特別扱いされているうちは、我々の潜在的な外国人不適応症は無くならないだろう。有史以来、単一民族国家を維持する我々に刷り込まれたDNAも、孫の代位には変わって欲しいと願う。まず、今の国民ひとりひとりが、それに気づく事が回り道であっても重要な事であることをこの映画は伝えている。でもやっぱり、嵐莉奈ちゃんは可愛いなぁ、別格だぁ、ニッポンのジャリタレとは違うなぁ、と思ってしまう小生はまだまだ筋金入りの日本人のなのでした[あせあせ(飛び散る汗)]

社会問題へのメッセージを胸焦がれる人間ドラマに凝縮した傑作である。緻密な演出と抑揚のある装飾美術・カメラアイ、効果的な挿入音楽、そして俳優陣の清廉な演技。誰もがサーリャのこれからの人生にエールを送りながら、彼女からも生きる力をもらってしまうような、ちょっと奇跡的な小品だった。




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国際文化会館 [寫眞歳時記]

洒落た洋館のように雰囲気ある処でNEWカメラで遊びながらお茶したい・・・と思ったが、行動制限が解けた東京の著名な飲食店や話題のスポットには、今一気に多くのグルマン達が押し寄せているようだ。本来は隠れ家的なお気に入りの「山の上ホテル」や「小笠原伯爵邸」「庭園美術館」も混雑必至だ。コーヒーを飲むために10分以上は並べない行列嫌いの小生は考える。野生の勘で穴場を探すぜ[パンチ]

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国際文化会館・・・六本木にある公益財団法人が運営する建物だ。一般のホテルと同様に、宿泊、宴会・会議の施設であり、当然レストラン・ティーラウンジも設置されている。初めて訪れたが、昭和の香りを残すフォルムと都会の喧騒を忘れさせる庭園が心を和ませる。丁度、一組の結婚披露宴が催されて賑やかではあったが、休日の昼下がりでも窓際のティーラウンジ席にすぐに案内された。無理矢理連れ出した女房もご機嫌だ[ぴかぴか(新しい)]

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明治期に多度津藩の江戸屋敷跡に井上馨が居を構えたが、その後に次々と皇族・貴族・実業家の手に渡り、戦後に国有地化されたものを国際文化会館が払い下げを受けた。1955年に日本建築界の巨匠、前川國男、坂倉準三、吉村順三の三氏の共同設計により本館が竣工された。1976年に改築と西館の増築が成され現在の姿となったという。

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庭が素晴らしい。建物とのバランスが独特で単なる和洋折衷とは言い難い奥深さを感じる。エントランスからの1階にはホテルフロントとティールーム、図書室がある。上階層はホテル客室だが、我々は宿泊者では無いので屋上含めて内覧は不可だ。宴会場・会議室は地下1Fでありそこから庭園に出られる構造だ。こちらも結婚披露宴中の為に、間近で庭を眺めることが出来なかった。だが、1Fバルコニーから素敵なカップルの門出を祝うのも乙なものだ。

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老舗一流ホテルのように豪華な装飾や高価な美術品を纏わず、外連味のない朴訥さが心地良い。3名の著名な建築家の共作に、噴火直前の火山のような高度成長期前の激るニッポンのパワーを感じる。この建物が完成した3年後に東京タワーが、半世紀後には六本木ヒルズが当時の日本経済の象徴の如くこの地に聳え立った。二つの歴史的な建築物に挟まれて、二度の取り壊しの危機を乗り越えたこの国際文化会館は、今も粛然と時を刻んでいる。そんな想いに耽りながらアップルパイを頬張る。

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〜試し撮り〜 [寫眞歳時記]

久しぶりにカメラを買った。中古だけど...

銀塩カメラ時代からMINOLTAを愛用していた。20世紀末には、当時のミノルタのフラッグシップ機α9をメインに、サブ機にKONICAのヘキサーRFというレンジファインダー型にミノルタやライカのレンズを付けて愉しんでいた。とにかくミノルタレンズの色合いと柔らかみが好きだった。

時代は流れ写真もデジタルの世界へ。これはカメラ業界の勢力図も一変させた。ミノルタはコニカと経営統合しコニカミノルタとなるが、結局カメラ事業から撤退し、カメラ部門のみをSONYに事業譲渡したのだった。

ソニーのカメラ事業は紆余曲折ありながらも現在ではキャノン・ニコンの2強を脅かす存在となり、特にミラーレス一眼部門では独自の技術力を活かし業界トップにまで上り詰めた。そんな最先端技術を誇るソニーではあるが、ミノルタ時代の旧レンズを最新機でも取り付けられるというユーザーファーストの政策を継承した。ミノルタレンズを多く抱えていた小生がソニー派になったのはそんな理由からなのだ。

7.8年使っているα7Ⅱは機能的には問題ないのだが、最近バッテリー持ちが悪くなったのと、イメージセンサーに埃が付きやすくなったのが気になっていた。そろそろ最新型に買い替えかなとカメラ屋を覗くのだが、とにかくソニーは高い[exclamation×2] α1なんて70万円ですぞ[がく~(落胆した顔)]ソニーを見限る気は毛頭ないが、他メーカーの商品も久々に手にとってみる...

1台のカメラが目に止まる。レトロ感を醸し出したレンジファインダー型の一眼レフ。意外と軽い。ファインダーを覗きシャッターを切る。「ガシャ」ちょっとドキドキした。何故か懐かしいフィルム時代の感覚が蘇って来る。FUJIFILM X-Pro3。フルサイズでもなければ手ブレ補正も付いていないが、ホールド感とシャッターの感触が自分にフィットしているのが堪らなく嬉しいのだ。性能は完璧でなくても、シャッターを切る喜びが感じられる不完全な機種の方が魅力的だ。割高な現行機種は諦め、翌週にはX-Pro2の中古を求めて新宿西口を彷徨っていた...

久しぶりの一目惚れ。なんとか予算内でX-Pro2と交換レンズ2本をゲットした。この機種は元フィルムメーカーらしく、フィルムシュミレーションというカメラ内での現像技術が内蔵されている。撮影後にRAW現像でLightroomを使って「絵を作る」作業も楽しいが、いわゆる「撮って出し」で昔のフィルム写真のような画像が即見られるのは、子供騙しっぽくても小生のようなアナログ派の心をくすぐるのだ。

連休前半は荒天が多かったが、傘を片手に防滴防塵ボディを信頼し、近場で試し撮りに行ってきた。全てJpg撮って出し、擬似フィルムはあのベルビアとモノクロはアクロス[ぴかぴか(新しい)]

浄光寺(葛飾区四つ木)

『木下川【きねがわ】薬師』と呼ばれる天台宗の古刹。
近くの亀戸天神が有名過ぎるが、下町の隠れた藤の名所かもしれない。
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双龍の藤
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登美の松
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交換レンズは18ミリと35ミリにした。フルサイズだと28ミリと50ミリに相当するので、小生の好きな画角なのだ。若い頃にはレンズ沼にハマりかけたのだが、結局のところ、その高性能を活かす技術が無ければ宝の持ち腐れであるのを漸く理解した今日この頃。ミノルタの銘レンズやソニーの最新レンズと今回購入したフジノンレンズの決定的な違いが正直解らない。出てきた画像を見て、アマチュアは気に入った機材で楽しく撮れれば幸せ、と還暦のカメラ爺いは初心に戻る心持ちだ。独りよがりの所有欲もそこそこにしなければと思いつつ、早くも中望遠レンズも欲しくなってしまう...

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翌日は快晴。調子に乗って品川方面へ。

三田ツインビル西館
芝桜が有名なのだが満開の時季を逸した、残念[ふらふら]
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ゼーム坂通り(南品川)のレトロ建築
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コンパクトカメラ感覚で持ち出せて、しっかり被写体と向き合える。
本妻(SONY)を身限りはしないが、しばらく後妻(FUJIFILM)と過ごす時間が増えそうな予感がするイケナイ還暦爺いです[あせあせ(飛び散る汗)] やっぱりカメラは楽しい[わーい(嬉しい顔)]

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