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マッシュルーム【恵比寿・フレンチ】 [江戸グルメ応援歌]

東京大雪の予報が外れ、久しぶりに女房と山の手方面へ外食なのだ。

チャリンコで行ける下町界隈には良くランチ目的で出掛けるが、渋谷区や港区となると少々敷居が高く感じてしまうものだ。要するに行動範囲が墨東地区専門の下町親父にとって、お洒落な山の手地区は同じ東京でも別世界なのだ。
それでも節目の記念日などには意を決して奥様をエスコートし、普段の不義理を埋め合わせするのである。見え見えの夫婦円満の秘訣だ、と言う訳で▽▽回目の結婚記念日なのだ。

15年ぶりくらいの再訪のレストランだ。

10、11月生まれの小生と長男と長女の誕生日祝いを3人まとめて一回で終わらせる超手抜きイベントを家族の定例行事としていた。小学生位でも入れる気楽なレストランを探すのが家長の役目でもあった。20年前に覚えたてのインターネットで偶然見つけた恵比寿のビストロがこの「マッシュルーム」である。まだ健在だった両親も連れて6人家族でお世話になり、その後も2回ほど利用したが、子供達の高校入学以来、自然と足が遠のいていたのだ。

店名の通り、「きのこ」を素材にした料理に異様な[わーい(嬉しい顔)]拘りを持つ家庭的かつ洒落たフレンチレストランだ。知らぬ間に人気店になっており、予約が取りづらかったが、今回は大雪予報とオミクロンのお陰でこの機会を得た。恵比寿駅から徒歩5分。若干、内装がシックになり大きなワインセラーも設置されていたが、全体的なカジュアルな雰囲気は以前のままだ。変わったのは客側で、いつも家族総出だったのが本日は小生と女房の二人きりだ。子供達は結婚して家を出て、両親は天国から孫の行く末を見守っている。流れる年月を感じる

舌の記憶が蘇る...嗚呼、素晴らしい味だ。基本はフレンチの王道ながら、ほぼすべての皿に「きのこ」を使用し、その風味を活かす調理に独創性が光る。以前より、ジビエ料理にも力を入れている感あり。一人前3皿のコースを注文したが、内容はすべて違うメニューにした。二人で皿を交換し味比べしても恥ずかしく無いビストロの方が、お固いグランメゾンより我々には合っているのだ。


洒落たナプキンのお出迎え
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ホワイトアスパラと山形紅花卵のポーチドエッグ
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天然キノコのブイヨンスープ 香草とシークワッサー風味
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アラカルトでキノコのソテーを追加
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北海道蝦夷鹿のポワレ 赤ワインソース
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紅玉のタタン、フィロ包み焼き、バニラアイス添えとエノキのプリン
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32年...長いようであっという間のような気もする。金婚式までのあと18年、お互い呆けずに健康でいたいものだ。ファミリーLINEで女房が報告したら、早速、長女から「33周年のはずだよ」との指摘が...
手帳に付いている年齢早見表を見て、小生がお店にデコレーションを頼んだのだが...去年の手帳だったぁ〜早くも亭主の方に痴呆の兆候が[がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)][がく~(落胆した顔)]



 気さくな感じの初老のシェフと明るい女性支配人に見送られて店を去る。
こちらは29年目。お二人の歩んできた道がお店の雰囲気と料理の味に滲み出ている。
素晴らしいお店だ。
これからは定期的に通うつもりだ[ぴかぴか(新しい)]

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亀戸ぎょうざ【餃子・錦糸町】 [江戸グルメ応援歌]

わが下町が誇る餃子チェーン店の老舗である。昭和30年創業で、店名の通り本店を亀戸に置き、錦糸町・両国・大島に支店がある。本支店で若干のメニューの違いがあり、本店は餃子と飲み物のみの拘りの佇まいだ。食いしん坊の小生は、ライス、チャーハン、ラーメンも提供する錦糸町店が常連なのである。腹ペコの時に焼きたての餃子を眼の前にしてライスが無いのは、ちとツラい。また、錦糸町店の狭苦しい細長カウンターの雑多な雰囲気が不思議と気持ちが落ち着くのが良い。


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目の前にWINS(場外馬券場)があり、土日は馬券を握り締めた人々でごった返し、勝負師達の胃袋を満たす憩いの場所にもなる。小ぶりで薄皮の餃子は非常に食べやすく、一人前5個づつ出される皿があっという間に積み上げられていく。注文に合わせて一皿食べ終わる毎に焼きたてを次々と提供してくれるので、所謂「わんこ餃子」状態に陥るのだ。

チャーハン単品も旨いが、餃子にはやはり白飯が合う。小生は「ギョウザライス」に腹具合に応じて一皿づつ追加するのが王道パターンだ。薄皮でもパリッと見事に焼きあがり、野菜たっぷりの餡の旨味が口の中で広がって行く。つけダレは酢醤油に洋がらしを溶くのが当店オススメ。最近置き始めたが、以前はラー油も無かったくらいだ。これが野菜のジューシーさそのままと皮の存在感を味わえる秘訣なのだ。

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これが2皿(10個)と炊きたてライスとワカメスープ、何故か付け合せにモヤシのセットが最強の「ギョウザライス」=740円[exclamation×2] 
プラス2皿食えば至福の時が訪れる[わーい(嬉しい顔)][かわいい][わーい(嬉しい顔)]

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本日は、この味を我が家でも味わおうと生餃子を持ち帰る。あえて女房の手を借りず、自力で爺い独りで焼くことに挑戦だ[どんっ(衝撃)]焦げて失敗しない為に、鉄板では無くテフロン加工のフライパンを使用する。

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少々焦げ目はきついが、店の味をいい感じで再現できた気がする。長男一家を招待し、2歳と4歳の孫にも食べさせてみる。手づかみで餃子を頬張る孫達を眺めながら、我が家系の食への貪欲さはこの様に引き継がれて行くのだ、と爺いはほくそ笑むのだった[ぴかぴか(新しい)]




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【番外】つむじ風亭『寂しい河豚刺し』 [江戸グルメ応援歌]

久しぶりに「フグのカットウ釣り」に行ってきた。

「カットウ釣り」とは数ある釣法の中でも特殊な部類で、いわゆる「引っ掛け釣り」である。餌のエビの下に錨みたいな針を付け、餌を突いた魚を引っ掛ける手法である。

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アタリが小さく、棚どりも誘いも頻繁に行なわねばならない繊細かつ難しい釣りなのだが、小生はこの変態的な釣りが結構好きなのだ。そして何よりも、フグは美味い。東京湾で獲れるフグでも十分に高級料亭のトラフグ並みの味がするのである。そんなわけで、今回は横浜鶴見の新明丸から出航だ[exclamation&question]

...と勢い込んではみたものの... なかなか釣れません[あせあせ(飛び散る汗)]ほぼ3年ぶりのフグ釣りの為、勘が鈍っているのか、加齢により反射神経が落ちているのか、アタリが掴めない。船中は18名の満員、ベテラン・常連と思しき方が多い感じで、周りでは大型のヒガンフグが釣れだした。小生はといえば、根掛かりの連発状態に陥り、仕掛けを何個も海中に失い、ラインバッククラッシュも続出、ついには穂先は折れるは、3年手入れしなかったリールが壊れるはのトラブルの嵐。釣っている時間よりも、装備を整える作業に時間を費やす有様だ。釣り開始から5時間経過し、1尾も連れていないのは、小生と隣の釣りギャルコンビの3名だけのようだ。
ここで船長が「河豚のサイズは小さめだけど、根掛かりしない場所だからねぇ〜」と、初心者エリアに移動してくれた。いきなり隣の釣りギャルの竿が曲がる・・・15センチほどの可愛いフグだ[exclamation&question] 更に焦る爺いの竿も本日初めて曲が〜る・・・同じく超ミニ河豚ゲットだ[ダッシュ(走り出すさま)] 船長によると、「コモンフグ」という成長しても20センチ弱の河豚で、味は結構イケるとのこと。小さくても1尾は1尾。急に元気を取り戻した小生は、納竿までのラスト1時間でミニ河豚6尾をなんとか確保した。

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釣ったフグは船宿で捌いてくれる。猛毒で有名な魚種の為に持ち帰り厳禁であり、免許を持ったスタッフに釣り物を持っていくと目の前で手際よく「身欠き」にしてくれるのだ。30センチ前後の河豚を釣ったメンバー達に紛れて、ミニ河豚6尾で順番を待つのは悔しい。因みに釣りギャル二人は1尾づつの釣果だったが、連れ過ぎた常連さんから小型フグを20尾ほど貰っており、見た目でダントツビリは小生だった[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)] この悔しさが次回へのバネとなるのだ[むかっ(怒り)]

家に帰るとこんな感じに変身
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河豚釣りが好きなもう一つの理由には、自宅に帰って下ごしらえが必要ない事だ。釣った魚は本人が全て処理するのが我が家のルールなので、アジ30尾でも釣れようものなら、真夜中まで残業となる。その点、河豚ちゃんは釣行後の疲労感がゼロなのだ。
15センチの河豚も身欠きになると更に10センチにサイズダウンする。当初の予定はデカ河豚を3尾ほど釣って、長男夫婦を呼んでの「河豚ちりパーティ」だったが、企画倒れとなった。夫婦二人で食せるメニューに変更だ。とりあえず、身欠きをペーパータオルに包んで冷蔵庫に保管することにした。基本的に魚の身は適切に処理した後は、何日間か寝かせた方が旨味が出る[ぴかぴか(新しい)]

3日後、こうなりました[かわいい][かわいい][かわいい]
やっぱり小さくてもフグは『てっさ』だね[わーい(嬉しい顔)]
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4尾を刺身に2尾を湯引きにしてみた。適度な歯ごたえと抜群の旨味、ポン酢に合うなぁ〜女房もビール片手に舌鼓をうつ。だが、釣行にかけた経費を考えれば、外食のトラフグコースとあまり変わらんな。一家でのフグちりを夢見て、リベンジを誓う爺いであった[ぴかぴか(新しい)]


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らーめん一途【拉麺・錦糸町】 [江戸グルメ応援歌]

B級グルメ激戦地である錦糸町では、今回のコロナ禍でラーメン店の栄華盛衰を垣間見る事が出来る。残念ながら、この2年間で小生お気に入りの2店舗が消えた[たらーっ(汗)][たらーっ(汗)]


「あさり」と鶏ガラを合わせた美し絶品スープの『しお丸』

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レトロな内外装、あっさりなのにコク深い豚骨風味、選べる細太麺『ヨシベー』
(千葉県八千代市の本店のみで営業継続中らしい)

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超濃厚・背脂ギットリスープはとうの昔に卒業し、麺もスープもじんわりと素材の味が感じられる自然なラーメンが好きだ。何時行っても、同じ兄ちゃんが作ってくれる店が嬉しい。本物志向のマイナー路線に拘る店主にとって、今は苦難の時代だ。繁華街での高家賃、人手不足での労務管理+コロナ禍となれば、大チェーン店か家族労務の自宅営業店に分がある。緊急事態宣言明けで賑わっている錦糸町の店の大半は、フランチャイズ系の“ガツンと濃い味”の店舗だ。

そんな中で、『麺や左市』https://tsumujikaze3.blog.ss-blog.jp/2019-06-12)(此処はフレンチレストラン系列だが)と共にいまだ奮闘している小生のお気に入りがこの店である[かわいい]

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開業して7、8年経過しており、個人経営と思われるが頑張っています。調理場は常に1名で切り盛りしている。当初は2名の交代制だったが、最近は店主と思しき兄さん一人しか見かけない。店名そのままに、店主のラーメンへの一途な想いが伝わる丁寧な作りと独自の味付けが、有名チェーン店との「格の違い」を際立たせる。

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九条ネギのキラメキが眩しい。甘辛シナチクと赤身チャーシューにも手抜かりは無い。そしてストレート細麺が3層から成るスープに横たわっている。表層は背脂賑わうトロリ感を演出し、中間層はさっぱり系の鶏ガラ懐かし味、最下層が一味の効いたピリ辛なのだ。見た目よりしつこさは全く感じられない奥深い味。レンゲで3層をかき混ぜたスープと非常に甘みが強い味付玉子と麺を一気に口に運べば、複雑な味が渾然一体となって恍惚の時が訪れる[ぴかぴか(新しい)]食べ進めれば丼の内側に現れる「一途」の文字が洒落ている。

(こちらは辛にんにく麺〜ノーマルより若者向きかな)
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九条ネギごはんは超シンプル〜胡麻油と合う[かわいい]
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店主は京都有名店出身らしい。言われてみれば合点がいく。昔、京都市内でも2年ほど仕事をしていたので、京の食文化も多少は理解している。伝統を重んじる和食をイメージしがちだが、味への探究心が強いがゆえに、全ての料理において革新的である。それはラーメンと焼肉に顕著に現れる。東京には無い深みのある味に幾度と無く感動したものだ。あの元祖ドロドロスープの「天下一品」も京都創業だし、京都駅近くの跨線橋脇に並ぶ老舗「新福菜館」と「第一旭」の味は唯一無二だ。まさに『故きを温ねて新しきを知り』ながら、日々研鑽を怠らない姿勢をこの店にも感じてしまうのだが。飲食店の苦境は続くと思われるが、この店は永く応援し続けて行きたい[exclamation×2]

昔の博多ラーメンブームの影響か、普通のラーメン店でも、とりあえず「麺固、味濃」をオーダーする方が増えたような気がする。所詮、個人の好みの問題ではあるが、本気印の職人が作る店では、とりあえず店主おすすめのノーマルから食して欲しいなぁ〜




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【番外】つむじ風亭『太刀魚尽くし』 [江戸グルメ応援歌]

2年半ぶりの釣行である。

東京湾での江戸前小物釣りが好きな小生だったが、転職と新型コロナの影響もあって、知らぬ間に竿を握らぬ期間が続いていた。久しぶりの今回は、葛西橋の船宿「須原屋」さんから出船し、太刀魚狙い単独釣行だ。

タチウオ専用の釣り具は持っていないが新品を揃えるのはもったいなく、深場アジ用の短い竿と太い道糸を巻いたままの電動リール持参で挑戦だ。遠足前の小学生並みに興奮して、前日夜は結局1時間ほどしか寝られなかったが、「気合と技術で大漁じゃ!」と船宿に向かう。

船で1時間半ほどで走水沖に到着。2年半ぶりの潮風が心地よいが、結構、風・波ともに強く、不安がよぎる...太刀魚は最盛期の夏には入れ食い状態なようだが、秋が深まるにつれ型はよくなるが繊細な釣りが求められるというのだ。

嫌な予感が的中、1時間経過しても全く釣れない...船内20人ほどの釣り人だが、盛り上がっていない。漸く右隣のいかにも貸し竿の初心者風の兄ちゃんが1尾釣り上げ、間も無く左のベテラン風の爺ちゃんが釣り上げる。焦る・・・周りを見渡せば、少しづつ釣果が上がってきているようだ。装備を見ると、みな細長い軽そうな竿だ、糸も細いはずだ。要するに、潮が強い上に魚の活性が低い為、小生の太い糸と重い竿では小さな「あたり」が感じられないのだ。しかもブランクもある。自分の甘さを一瞬悔やんだだ、仕方ない。釣りを始めて学んだのは、決して諦めずに、丁寧に魚への誘いを続ける事だ。

2時間経過...餌はズレないように丁寧につけ、誘いは海の中を想像してパターンを変えながら竿をシャくる・・・・若干、竿が重くなる〜魚が餌の端を食っているのだ。焦らず、完全に食い込むまで待つ〜更に竿が重くなった〜合わせる・・・掛かった!

久しぶりに稼働した電動リールが、水深60メートルから銀色に煌めく魚体を引き揚げてくれる。やっと1尾ゲット[exclamation×2] なんでも「0と1では大違い」と良く言うが、釣果もまさしくその通りで、半日頑張って1尾も釣れない「ボウズ」と雑魚でも1尾釣れた場合の疲労感の差は桁違いだ。釣り人にとってボウズだけは避けたいのだ。

1尾釣れて気楽になってきたのか、釣りの勘が戻って来たのか、それまで掴めなかった「あたり」が少し分かるようになって来た。重い竿をシャクリ過ぎて左腕が徐々に上がらなくなって来ているが、年甲斐もなく頑張ってみる。

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あっという間に5時間経過し納竿タイムとなった。初心者が多い上に強潮で船内オマツリ連発で、私も3度ほど巻き込まれロスタイムも長かったが、なんとか5尾確保だ。船中全体は0〜15尾の釣果で、悪条件でも上手い人は結果は出すものと脱帽。自分も装備と出足の悪さを考えれば奮闘したと方だ。左隣の結局3尾釣った爺さんが、「あんた、あんな短い竿でよく釣ったねぇ」と言っていた。自分の踏ん張りには納得しつつも、事前の研究・装備も大事だと思い知った次第だ。


調理タイム

キャッチアンドリリースは単なるスポーツフィッシュイングのルールであり、『釣ったら食う』が釣りの醍醐味であると信じる。そして我が家では、釣った魚は本人が下処理から調理するのがお約束なのだ。自分で苦労して釣った魚をなんとか調理し、皆が美味いと喜ぶ姿を見てしまったら、もう釣り人はその虜になってしまうのだ。

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とにかく細長〜い魚である。この日一番小さな奴でもまな板の長さが足らない。シンクの中に新聞紙を引いて、頭・内臓を落とし3等分してからまな板に戻す。最近は、ようつべでも魚の詳細な捌き方がアップされており参考になる。実は釣行前から捌き方とレシピの動画ばかり見ていて、もう少し釣り方の方を勉強しておけば良かった...は後の祭りだが、兎に角、見よう見まねで太刀魚料理に挑戦だ[かわいい]

本日のつむじ風亭の献立

刺身
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塩焼き(魚卵付き)
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梅しそ揚げ
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潮汁
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女房との二人の食卓(左下のみ女房作の肉じゃが)
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ほぼ爺い独りで頑張った[手(チョキ)] 梅しそを揚げる時と潮汁の最後の塩加減は、カミさんの力を借りたけど...顔はゴツいが上品で淡白な味の太刀魚を堪能した。腹一杯になるや、一気に疲れが出て、リビングで爆睡の至福の一日でございました[わーい(嬉しい顔)]
当日は長男一家が外出中の為、夕餉の招待は出来なかったが、今回の釣果は夫婦の食卓に丁度良かった。(2尾分は偶然夕方来た長女夫婦に奪取される)今度は、孫含めてファミリー全員揃った食卓に爺いの漁師料理を振舞いたい。その為にも腕を上げ、大漁を目指さねば[ぴかぴか(新しい)]


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東京洋菓子倶楽部【浜町・甘味】 [江戸グルメ応援歌]

2回目のワクチン接種を完了した。

接種券配布が非常に早かった行政区に居住している為、自衛隊大規模会場での予約もスムーズに、8月中に何とか免疫獲得というわけだ。ただ、近くに住む長男夫婦やいち早く職域接種に臨んだ前職場の後輩達がことごとく高熱に悩まされていた。2回目の接種後は、比較的若年層に多く副反応が出ているようだ。

今年還暦を迎える微妙なお年頃の小生は、発熱しなければ名実ともに『ご老体』という事なのだろうか。高熱にうなされるのは嫌だが、全く反応が無いのも少々寂しかったりして...どちらにしても1日休めば治るとのことで気に病む事は無い。

珍しく女房が出張中で留守なので、小生は一人で自分用のご褒美を買って帰宅したのだった。鬼の居ぬ間の甘味なのだ[パンチ]

大好物のモンブラン2種類をお買い上げ

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中央区浜町に在る下町情緒溢れる洋菓子店だ。
上写真のモンブラン山をそのまま模した形の一品が、この店の看板ケーキである。これは美味い[わーい(嬉しい顔)] バタークリームなどのしつこさは皆無で、栗の旨みが最大限に活かされている。食感が「和菓子の練り切り」に近く、定番のモンブランとは、見た目以上に味わいも一線を画しているのだ。
下写真は「渋皮マロン」。モンブランと言えば、この形が主流だが、天頂に聳える大栗の存在感が眩しい。マロンペーストがベットリしておらず、上のモンブラン同様に和栗だけの旨みが強調されている。

女房が用意してくれた解熱剤を横目にひとり悦に入って、あっという間に2個を平らげた。う〜ん、幸せだ[ぴかぴか(新しい)]今のところ、発熱の予兆は無い。だが出張前の彼女の言葉を思い出す。『若い人は当日に反応するけど、アンタ鈍いから3日後位に熱出ると思うよ』暴飲暴食は今日だけにしておこう[ちっ(怒った顔)]




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来々軒【中華・水天宮】 [江戸グルメ応援歌]

不屈の町中華

ちょっと入るのに少々勇気が必要な雰囲気の店だった...

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コロナ禍初期の昨春に、勤務先が変わったばかりで周辺をやたらと探索していて偶然に見つけた。店の看板が無い。不気味なほど真っ白な暖簾。来る者を拒むような曇りガラス。ウィンドウ内の色褪せした料理写真からなんとか「中華料理店」らしいと推測できる店構えだ。

怖いもの見たさも手伝って、この不可思議な謎の屋敷に入ってみる...が、店内は普通のくたびれた中華屋さんだった。テーブル席が3卓ほどとカウンター、普通の中年のおじさん二人が切り盛りしていた。先客が2名居り、カウンターの隅に座ってメニュー表を軽く一瞥して注文した。いわゆる「中華専門店」ではなく「町中華」と呼ばれる上海でも広東でも四川でもない地元客専用のなんでも中華屋さんに初めて来た時は、王道の「ラーメン+チャーハン」セットを小生は注文する事にしている。

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美味い[exclamation×2]
ラーメンは正当な支那そばで鶏ガラスープと麺の絡みが絶妙、ナルトとメンマと気持ち程度のチャーシューが嬉しい。チャーハンは、しっかっりとした味付けで、米と卵は全くべとついておらず豪快な盛りと共に、料理人の手際の良さを感じる。なんとなく自分のDNAに刷り込まれた「昭和の味」が蘇って来る。中学高校時代のクラブ活動帰りに、友人達と腹一杯食った地元の中華屋さんの味なのだ。

この名を知らぬ町中華店の常連になろうと思い、その後も2度ほど顔を出したが、去年の秋に閉店してしまった。コロナの影響かと思いきやどうも小火を出してしまったらしい。この時期にダブルパンチを食らっては仕方ないと残念がっていた・・・が、先日久しぶりに元の店の前を通りかかったら、新しい小ぎれいな店が出来ていた。良く見ると『来々軒』という中華料理店のようだ...中を覗くと厨房には昨年鍋を振るっていた店主がいるではないか[がく~(落胆した顔)]

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当然の如く「ラーメン+チャーハン」セット注文[パンチ]
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変わらぬ懐かしい味が、少々くたびれてきた小生の胃袋を若返らせてくれる[わーい(嬉しい顔)]

あのコロナ禍の緊急事態宣言時期に小火を出しても立ち直り、今尚、鍋を振り続ける町中華の王者に拍手を送りたい[かわいい][かわいい][かわいい] 絶対通うぜ[ぴかぴか(新しい)]




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ankoya【甘味・仙台】番外編 [江戸グルメ応援歌]

週末から仙台への一泊出張だった。土曜日の朝方までの仕事をこなし、仙台駅前のホテルで爆睡していたら...

『えっ、あっ、でかいの来たぁ〜』

午前10時30分、大きな揺れが襲ってきた。部屋が16階という事もあり、ビル自体がしなっている感覚を覚える。長い揺れが収まるまでベッド上でじっと待機し、激震クラスでないのを確認し、早急に着替えると、ホテルのアナウンスが流れる。

「ただいま大きな地震がありました。エレベーターは停止しております。部屋の扉に(無事です)のステッカーを貼り、しばらく部屋内で待機してください」

窓から外を見下ろせば、街の風景に変化に変わりなく、ヒゲを剃りながらエレベーターが動くのを待つ...

なんとか30分後には、仙台駅に着けた。覚悟はしていたが、新幹線・在来線共に運行停止になっていた。予約済みの11時30分発の新幹線が何時復旧するか検討がつかない。予想外のトラブル時には、とりあえず、全てを受け入れてから、最善の対応を心がけるのが、小生の主義だ。とりあえず、何をしようかなぁ〜

『そうだ、例の土産を買っておこう[exclamation&question]

ankoya駅前店・・・自称・甘味王としては、仙台で此処は外せない。3年前に駅前をふらついていたら偶然に見つけた「どら焼き専門店」だ。一度食して虜になったが、売り切れが多くて滅多に出張時に買えないのだが、この日は怪我の功名か、4種類のどら焼きをゲットできた。その後、昼飯の海老チャーハンを食べながら、スマホで運行状況をチェックすると、16時頃再開予定との事。これは、割り切って仕事しよう[exclamation]結局、仙台支店に舞い戻る事にした。

帰宅、22時...こんな日もあるさと、夜中にどら焼きを頬張るオッチャン。「アンタも大変だったわねぇ〜」お茶を入れる妻。「でも、こんなに買ってきて明日までに全部食べたら倒れるわよ」


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しっとりと手焼きされた四角い皮にギュウギュウに詰め込まれたつぶし餡
衝撃のアンコ密度から放たれる絵も言われぬ小豆の風味が幸せを呼ぶ[ぴかぴか(新しい)]
もちろん保存料無し、賞味期限は2日だ。
当日は「あんどら」「バタどら」「くるみどら」「抹茶どら」×2個を購入
[かわいい]何個でも食えます[かわいい]



 



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三友【カキフライ・人形町】 [江戸グルメ応援歌]

昨夏、夜は割烹料理店だが、昼間は「トンカツ定食」のみを提供している店のようで、ランチタイムにフラリと入ってみた。2軒隣は、「孤独のグルメ」で有名になった「黒天丼」の店で常に長蛇の列だが、こちらはガラガラ。6席ほどのカウンターの奥に3テーブルの小上がりがある細長い造りの店内である。大将と奥様と思しき女性で切り盛りしているようだ。

味の方はといえば、トンカツ専門店のような高価な肉を使用している訳ではないので、強い印象が残る味では無く、謂わゆる良心的な「トンカツ定食」であった。

その後しばらくは足が遠のいていたが、昨冬辺りから、通りかかるとこの店の前にも行列が出来始めているのだ。入り口に貼り出してあるメニューを覗くと、「トンカツ定食」が知らぬ間に「カキフライ定食」に変わっている。調べれば、此処は知る人ぞ知る「カキフライ」の銘店だったのだ。但し、行列嫌いの小生が、寒空の下で我慢できる訳が無く、常に通り過ぎざるを得なかったが、春の訪れと共にようやく入る事が出来た。


[どんっ(衝撃)]行列も納得[どんっ(衝撃)]『手榴弾カキフライ』

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こんなデカイ牡蠣などあり得ない、どんだけ衣で厚化粧しているのかと思いつつ頬張ると、サクッとしたパン粉の食感の後、一気に溢れ出る牡蠣の濃厚なエキス[ぴかぴか(新しい)]良く見ると、5、6個の牡蠣をひとまとめにして揚げている。街の洋食屋の「カキフライ始めました」の看板に惹かれて注文したが、親指にも満たない牡蠣の小ささに何度落胆したことか。そんな不満や不安を一掃するオイスターフリーク垂涎の逸品である。思い付かない、思いついてもその通りに作れないであろう一子相伝のレシピがこの店には有るとみた。

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洒落たタルタルソースの用意は無く、辛子を混ぜ込んだトンカツソースをぶっかけてかぶり付く当店オススメの食し方が一番のようだ。2個と3個のコースがあるが、一般の方は手榴弾2発で十分堪能できる。たまに死んだ?牡蠣の臭みが付いたフライが混ざっていて興ざめする体験は、一般の洋食店では付きものだが、この後2度お邪魔したこの店では、一度も無い。素材も厳選しているに違いない。

それにしても不思議な店だ。割烹店を謳いながら、主力は秋冬の牡蠣フライランチ。一年の売上の大半を2シーズンの昼間のみで賄うキリギリス的なお店。されど夏でも店は閉めずに、トンカツで乗り切る心意気。そろそろ牡蠣シーズンも終了である。手榴弾の迫力を味わい方はお早めに。


 

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鰻禅【うなぎ・本所吾妻橋】 [江戸グルメ応援歌]

[かわいい]『うなぎ』は大好物なのである[かわいい]

滅多に食えないのが、また良い。寿司やステーキも以前までは同様の部類だったが、最近の流通形態の変化により、価格帯も拡がり、格安店も増えた。だが、鰻だけは変わらない。いや、ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されて以来、高値安定が続いている。入手困難な高級食材が昔ながらの製法によって提供される日本独自の味。地域・店によって異なる風味の違いも楽しい。「自分にご褒美」とか「そろそろパワーつけねば」と勝手に理由をつけて食す折々の特別感が好きだ。

会社の決算の目処も漸くつき、ひと段落。地元の鰻屋に久しぶりに顔を出した。大阪・名古屋での転勤中に「関西風」の旨い鰻も多く食したが、やはり「関東風」の鰻には江戸前DNAが涎を流してしまう。


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自宅から歩いていける唯一の鰻屋であり、外観はなんの変哲も無いお店なのだが、味は別格だ。調べれば、どのグルメサイトでもトップクラスの高評価なのである。コロナ以前は、グルメの口コミブームとスカイツリー観光帰りの中国人でごった返しており、なかなかフリーでは入れなかったが、今回はランチタイム真っ最中でも楽勝だった。
熟年夫婦ふたりで切り盛りする家庭的なお店だ。何度か通ったが、なかなか顔を覚えてくれない主人が黙々と鰻を捌いて、重さを計り、取分けている。シャキシャキ系の奥様と寡黙な主人の噛み合わない会話のバトルもこの店の売りだ。一見無愛想な主人も、日によっては機嫌が良く、口も滑らかになる。大概、常連に一杯ご馳走になった時なのだが、そんな時に聞いた話によると、都内の某有名老舗店でとことん修行し、此処で漸く独立したという。主人のこだわりは「臭みの除きとギリギリの柔らかさ」で、「うちほど柔らかい鰻はないよ!」と自信たっぷりに言う。カウンターから厨房の仕事が覗けるが、蒸しに珍しく圧力鍋を利用してから焼きに入っているようだ。ランチタイムのお品書きは「二段重」「特上」「上」の3種類のみ。要するに鰻の量の違いだけなのだが、気持ち贅沢気分で今日も「特上」を注文だ。

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[わーい(嬉しい顔)]フワトロ感と絶妙の焼き加減に幸福な刻を過ごす[わーい(嬉しい顔)]

所謂、高級店では飯が見えなくなるほど敷き詰められた美しい鰻重をよく見かけるが、この無造作な「余白」が小生は好きだ。川魚独特の臭みが無いので、「山椒」をかけるのは不粋である。タレは甘すぎず、辛すぎず、米も丁度良い炊き加減だ。要するに、主役の「鰻」の味が堪能できるように見事に仕上げているのである。
頬張れば、鰻の凝縮した旨味が上品な油と渾然一体となり、口の中で溶けたかと思えば、瞬く間に胃袋に吸い込まれていく。

嗚呼、満悦至極
こんな素敵な店が近所に在る幸運
[ぴかぴか(新しい)]ご夫婦には口喧嘩でじゃれ合いながら、いつまでも頑張って欲しい[ぴかぴか(新しい)]




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